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救急看護という資格

唐突ですが

まずは資格の紹介から〜

救急看護師とは

答えから先にいいますと、そんな資格はありません。
インパクトを重視してこのような名称を使っていますが、正確には

救急領域で勤務している看護師

それだけです。
私の場合救急領域しか経験していない看護師、となりますが…

救急領域ってどんなところ?

救急と聞きますと、「すごい」「自分では絶対ムリ」というご意見をいただくことが多いですが、必要とされるスキルが異なるだけで、救急だからすごいということは無いと思います。
私からすれば、消化器病棟の術後(管がいっぱい体に入っています)とか小児科勤務は「絶対ムリ」ですから(^^)
救急=すごい となるのはドラマとかの影響なのかな…と個人的には思っています。
では、救急領域とはどんなところなのか

救急領域とはどんなところなのか、ご紹介したいと思います。

1)初療部門(ER)
救急車で運ばれてきた患者さんの初期診療を行う場所です。ここで病気や怪我の状態を確認して、生命を守るための適切な処置を行います。この場所で行われるのは生命維持のための最低限の処置です。人間の体は「薬を入れたら治る」わけではありませんので、まずは「このままでは命を失ってしまう」という部分だけの対応をして、集中治療室へ繋げます。

2)集中治療部門(ICU)
ERで初期治療を終えると、集中治療室へ入室します。ここで行われるのは生命維持と治療です。体を治すには時間が必要です。そのため「治療」をメインで行うのがICUの役割だと思っています。いつ急変(体の状態が急激に悪化)してもおかしくは無いため、2人の患者さんに対して1名以上の看護師が観察をしています。
治療により体が回復してきたら、病棟へ繋げます。

3)病棟部門
集中治療を終えた患者さんが、社会復帰を目指すために入院治療を継続するのが病棟部門です。
救急病棟とか後方病棟と言われることが多いですね。ここではリハビリをしたり、追加の手術をしたり…と、自宅に帰るための入院生活を送ってもらうのですが、専門的なリハビリが必要な方や療養が長期になると判断された方は転院となることもあります。

救急で求められるスキルとは

救急領域で必要とされるスキルとは!…という大きなことを言う気はさらさら無いので、あると便利というか、救急にいると自然と磨けますよというスキルをご紹介します。

・少ない情報から答えを探す力
入院している患者さんは「病名」「今行っている治療」などがはっきりしています。
対して救急で会う患者さんは情報が全くないor少ない患者さんが搬送されてきます。
※しっかり病態や既往歴がわかっているのは他病院からの紹介患者さんくらいでしょうか…
情報がほとんど無い状態から症状・訴え・バイタルサイン・全身の観察などで患者さんが今どういう状態なのかを判断して対応します。特に観察は重要です。「点滴針を刺そうと思ったらシャント(透析用の血管)があった」「お腹を見たら昔手術した痕があった」これらを見落としてしまうと診断や治療が遅れたり、最悪は医療事故にも繋がります。

・素早い判断力
医師と治療方針を確認して、やることが決まったら素早く行動します。検査や処置が遅くなってしまうと、患者さんの状態がどんどん悪化してしまうからです。ただし、その間にも絶え間ない観察は必要で、「あれ、これってもしかして…」と気になることがあったら直ちに医師へ報告します。

・助けを求められる力
これが一番重要。自分だけでは厳しいと思ったら、とにかく助けを求める。
点滴が血管に全く入らない時、不穏などで検査が困難な時、急に心肺停止になったとき…
助けを呼ぶ、人を集めて対応する、自分だけで頑張りすぎない、これ重要。
力を借りて目の前の患者さんを助けることが最優先。できなかったことは振り返って学べばよいのです。

よく急変対応スキルが必要でしょ?と言われますが、それはどこの病棟に勤務していても必要だと思います。ただ実際に経験しないから自信がつかないだけ。
その点、救急は患者さんが急変した状態で来院しているので、スキルはすごく磨けますよ。

こんな感じで救急分野について語らせていただきました。
救急看護師であるPNP、不測の事態へのスキルは高いのでいざというときに安心!
撮影時の笑顔に少しでもつながってくれれば…と思います。

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